四柱推命の鑑定で先ずはじめに「命式」を作りますが、その為には暦と陰陽五行を知る必要があります。
人が生まれた年・月・日・時は全て六十干支というもので現わします。その六十干支は陰陽五行の木・火・土・金・水(もっかどごんすい)の気を持っています。
十干・十二支について
- 甲(きのえ)・・・木の気ーー陽ーー東方位ーー春
- 乙(きのと)・・・木の気ーー陰ーー東方位ーー春
- 丙(ひのえ)・・・火の気ーー陽ーー南方位ーー夏
- 丁(ひのと)・・・火の気ーー陰ーー南方位ーー夏
- 戊(つちのえ)・・・土の気ーー陽ーー中央ーー土用
- 己(つちのと)・・・土の気ーー陰ーー中央ーー土用
- 庚(かのえ)・・・金の気ーー陽ーー西方位ーー秋
- 辛(かのと)・・・金の気ーー陰ーー西方位ーー秋
- 壬(みずのえ)・・・水の気ーー陽ーー北方位ーー冬
- 癸(みずのと)・・・水の気ーー陰ーー北方位ーー冬
十干の、読み・五行・陰陽・方位・四季となります。
これらの読み方は、「木の陽の気」から「木の兄」そして「木の上」から「きのえ」、「木の陰の気」から「木の弟」そして「木の後」から「きのと」となったようです。陰陽の区別を「えと」としています。
- 子(ね)・・水の気ー陽ー北方位ー12月ー23時~1時
- 丑(うし)・・土の気ー陰ー北北東ー1月ー1時~3時
- 寅(とら)・・木の気ー陽ー東北東ー2月ー3時~5時
- 卯(う)・・木の気ー陰ー東方位ー3月ー5時~7時
- 辰(たつ)・・土の気ー陽ー東南東ー4月ー7時~9時
- 巳(み)・・火の気ー陰ー南南東ー5月ー9時~11時
- 午(うま)・・火の気ー陽ー南方位ー6月ー11時~13時
- 未(ひつじ)・・土の気ー陰ー南南西ー7月ー13時~15時
- 申(さる)・・金の気ー陽ー西南西ー8月ー15時~17時
- 酉(とり)・・金の気ー陰ー西方位ー9月ー17時~19時
- 戌(いぬ)・・土の気ー陽ー西北西ー10月ー19時~21時
- 亥(い)・・水の気ー陰ー北北西ー11月ー21時~23時
十二支の、読み・五行・陰陽・方位・月・時間となります。
以上の十干・十二支はばらばらで存在するのでは無く、干支(天干地支)として必ず2つで1つになって、甲子(きのえね)から60通りの組み合わせとなります。
1甲子 2乙丑 3丙寅 4丁卯 5戊辰 6己巳
7庚午 8辛未 9壬申 10癸酉 11甲戌 12乙亥
13丙子 14丁丑 15戊寅 16己卯 17庚辰 18辛巳
19壬午 20癸未 21甲申 22乙酉 23丙戌 24丁亥
25戊子 26己丑 27庚寅 28辛卯 29壬辰 30癸巳
31甲午 32乙未 33丙申 34丁酉 35戊戌 36己亥
37庚子 38辛丑 39壬寅 40癸卯 41甲辰 42乙巳
43丙午 44丁未 45戊申 46己酉 47庚戌 48辛亥
49壬子 50癸丑 51甲寅 52乙卯 53丙辰 54丁巳
55戊午 56己未 57庚申 58辛酉 59壬戌 60癸亥
以上が60干支です。このように、天干(十干)が「陽」ならば必ず地支(十二支)も「陽」、天干(十干)が「陰」ならば必ず地支(十二支)も「陰」となります。暦の年・月・日にも、この干支がついています。
陰陽・五行について
★陰・陽について
陰陽・五行は四柱推命のみならず、易経など東洋占術には最も基本となる思想です。「宇宙、森羅万象、すべてのものは陰と陽で成り立っている」ということです。
陰・陽の性質
- 陽=動的、重い、大きい、剛、出っ張り、外的、尊大
- 陰=静的、軽い、小さい、柔、引っ込み、内的、謙遜
★五行(木・火・土・金・水)について
十干十二支はそれぞれ、木・火・土・金・水の五行の気を持っています。そしてそれは単に、樹木、炎、大地、金属、水を意味するだけでなく、お互いの関係性も重要になっています。中でも、相生(助け生み出す)、相剋(対立し傷付け合う)というものがあります。
◎相生(そうせい)
- 木生火・・木が火を起こす元となります。
- 火生土・・すべての物が燃えて土になります。
- 土生金・・土の中から鉱石が掘り出されます。
- 金生水・・金属には水滴が付き、岩盤から水が湧きます。
- 水生木・・水は木を育てます。水は命の源です。
◎相剋(そうこく)
- 木剋土・・木は土の栄養を吸い取り土を枯らします。
- 土剋水・・土は水の勢いを妨げ止めます。
- 水剋火・・水は火を弱め、消します。
- 火剋金・・火は金属を変形させ、特性を損なわせます。
- 金剋木・・金属(ノコギリ)は木を切り倒します。
上の図のように、隣同士の実線が相生で、一つ置きの点線が相剋となります。これらの相生・相剋は、相性や影響力など鑑定する上で、重要なポイントでもあります。