自分自身の中で起きていること理解する方法(構造分析)として、エゴグラムがあります。
自我状態とは
私たちが感じ、考え、行動するときの心の状態を自我状態といいます。
アメリカの精神分析医エリック・バーンは、人の行動パターンや感じ方・考え方を親の心、大人の心、子どもの心の三種類の心の状態に分類しました。そしてさらに、親の自我状態については批判的な親・保護的な親、子どもの自我状態については自由な子ども・順応した子どもの2つに分けます。
親の自我状態(P)
親的な立場の人との関わりの中で学び取る自我状態です。
厳しさや支配的な自我状態(CP)と、優しさや思いやりのある自我状態(NP)があります。
批判的P CP critical parent
- 正義感や義務感が強く融通が利かない。厳しさの部分。
- 長所・・・
- 規則を守る、約束を守る
- 几帳面で礼儀正しい
- 善悪の判断が出来る
- 短所・・・
- 厳格で堅苦しい
- 威圧的
- 口うるさい
養育的P NP nurturing parent
- 愛情深く世話好き。人に対する優しさ共感の部分。
- 長所・・・
- 世話をして面倒をみる
- 慰め元気づける
- 保護する
- 短所・・・
- 過保護・過干渉
- 甘やかす
- おせっかい
大人の自我状態(A)
知性的で論理的に物事を判断する自我状態です。
大人 A adult
- 思考力や判断力で客観的に冷静に対応できる。
- 長所・・・
- 冷静、客観的に判断できる
- 総合的な計画性
- 事実に基づいた見通しを立てる
- 短所・・・
- 打算的
- 機械的で冷たい
- 味も素っ気も無い
子どもの自我状態(C)
子どものままの考え方、感じ方、行動の自我状態です。
生まれながらの自由で元気な子どもの自我状態(FC)と、自分を抑えて素直で従順な良い子の自我状態(AC)があります。
自然のC FC free child
- 自分の欲求や感情を損なわず、自分の一部とした部分。
- 長所・・・
- 明るく、のびのびしている
- 天真爛漫
- 無邪気で好奇心旺盛
- 短所・・・
- わがままで自己中心的
- 本能的、衝動的
- 目立ちたがり
順応のC AC adapted child
- 自分を抑えて、相手に合わせて繰り返すことでパターン化を身につけた部分。
- 長所・・・
- 素直で従順
- 周りに合わせていける
- 穏やかでひかえめ
- 短所・・・
- 顔色をうかがう
- 自分を責める
- 依頼心が強い
エゴグラムの分析
実際にエゴグラムを作る上で、エゴグラムチェックリストを使います。
エゴグラムチェックリストは、50の質問に
- まったくその通り・・・・・3点
- 大体そうだ・・・・・・・・2点
- 時にはそうだ・・・・・・・1点
- あまりない・・・・・・・・0点
で答えていきます。ポイントや質問のパターンはいくつかあるようです。
一例として、質問の抜粋ですが、
- 人に道を聞かれたら、親切に教えてあげますか
- 遠慮がちで、消極的な方ですか
- 好き嫌いがはっきりしている方ですか
- 「~すべき、~ねばならない」と思う方ですか
- 「わあ、」「すごい」「かっこいい」などの感嘆詞をよく使いますか
- 何かするとき、自分にとって損得を考えますか
のような質問に答え、ポイントを計算してグラフにします。
これは私のエゴグラムです。ほぼどれも平均的なポイントで普通っぽくて面白みの無い(苦笑)感じでしょうか。。
- Aが優位なら、インテリ派秀才タイプ
- Aが低位なら、妄想型タイプ
- CPが優位なら、責任感ある親方タイプ
- CPが低位なら、おっとりしたムードメーカータイプ
- NPが優位なら、おせっかいなおばちゃんタイプ
- NPが低位なら、マイペースなリーダータイプ
- FCが優位なら、陽気で人なつっこいタイプ
- FCが低位なら、控えめな努力タイプ
- ACが優位なら、気配りの出来るサポータータイプ
- ACが低位なら、行動力のある出世タイプ
これ以外にも、複数の因子が優位・低位でいろんなタイプがあります。
MIYAKO
エゴグラムに「良い」も「悪い」もありません。あくまでも「自分を知るためのツール」と言うことね!