心理カウンセリング

インナーチャイルドとアダルトチルドレン

誰しも、インナーチャイルドが傷ついたり、アダルトチルドレンかもって感じたり・・・私もそうだったりします。

幼い頃の自分を癒やす

★インナーチャイルド・・・内なる子=誰の中にもいる自己の中核

  • ワンダーチャイルド・・・生まれたままの真の自己
  • インナーチャイルド・・・大人になる環境の中で傷ついた自己

幼少期の記憶や経験は、人生に大きく影響を与えます。例えば親の躾が厳しかったり学校でのいじめなどによりインナーチャイルドが傷つくことで、これからの人生にネガティブな影響があると考えられています。

★アダルトチルドレン・・・親との関係で何らかのトラウマを抱えた成人

アダルトチルドレン=アダルトチルドレン・オブ・アルコホリックの略で、元々はアルコール依存症の親の元で大人になった人たちを指していました。現在は家庭内でトラウマを抱えた人たちを定義しています。

なぜトラウマを抱えてしまうのか?子供というのは感じたこと、疑問に思ったことを大人に質問します。それは実際に感じたことを自由に表現する過程で子供の心の発達にとって大事なことです。まさに表現の自由を許される環境こそ健康な家族の機能と言えるのです。ただ、子供が自由を奪われて安心して成長することが出来ない家族、例えば、怖い、悲しい、嬉しいと言えてそれが許される家族ではトラウマを抱えてしまいます。このような家族を「機能不全家族」といいます。

機能不全家族の例
  • 愛情の感じられない心の交流の無い家族
  • よく感情がぶつかり合う家族
  • 過保護や過干渉
  • 他人や兄弟たちと比較される家族
  • 性的・精神的・身体的虐待のある家族
  • ネグレクト
  • 両親の仲が悪く夫婦喧嘩の絶えない家族
  • 親子関係が逆転している家族
  • 期待が大きすぎて何をしても期待に添えない家族
  • 親が病気がち留守がちな家族
  • お金や学歴だけが重要視される家族

このような機能不全家族で成長すると、それに適応するために間違った思い込みで生きようとして、大人になってからの社会生活に上手く対応できなくなり困惑してしまいます。

アダルトチルドレンの生き難さ
  • 物事を最初から最後までやり抜くことが出来ない
  • 自分自身を容赦なく批判する
  • 自分の事で深刻に悩みすぎる
  • 何事も楽しむことが出来ない
  • 正しいと思うことに疑いを持ってしまう
  • 他人と親密な関係を築けない
  • 衝動的
  • 他社と対等という関係が保てない
  • 極端な責任感と無責任
  • 過剰な忠誠心

★アダルトチルドレンの克服

1.アダルトチルドレンの自覚(気づき)と心の安全な場の確保

先ずは現在の症状が過去のどんな体験と関連しているのかを理解することが重要です。そして「安全な場」を見つけることで克服のための勇気が生まれます。「安全な場」としては、専門家である心理カウンセラーと共に自身と向き合える心理カウンセリングや自助グループなどがあります。

2.嘆き

子供時代に喪失したもの、安全で健全な親子関係は決して取り戻せません。そんな幸せに満ちた子供時代の喪失を存分に嘆き悲しむ必要があります。

3.人間関係の再構築

人は、泣くだけ泣いて存分に嘆くと喪失したものの意味を考えたり、喪失したままに人生をやり直そうと考えます。当時はそのルールを守ることに意味があったと受け入れ、過去のトラウマを痛むのではなく、自身を労り自由に生きる方向を確立させます。

◆アダルトチルドレンの克服とは、トラウマが無くなってしまうことではなく、自身のインナーチャイルドの癒やしを自分自身で出来るようになることも大切です。上記の克服プロセス3段階は長く時間のかかる内容ですし、個人差はありますが3年から5年は要するとも言われています。克服には長い道のりではありますが、信頼できる心理カウンセラーと共に歩んでいただけたらと思います。